Flappy-Magazine

漫画を語る読み物マガジン

興奮するお色気漫画と興奮しないお色気漫画の違いを考察する

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あの…正直ToLoveるって全然エロくなくないですか?

 

いやあの、エロい漫画というのはわかるんですけど、興奮という意味では全く違う気がする。要はエロい漫画ではなくて、やたら女が裸になる漫画って感じ。エロではない。

 

一方いちご100%やI""Sなんかはエロいんですよね。裸体の出現頻度では圧倒的にToLoveるの方が多いのにいちご100%やI""Sの方がエロい。この違いはなんなのか?

 

一般的には「絵が綺麗すぎると抜けない」なんて言われる。俺もそれはあると思うんだけど、もっと根本的な違いに気づいたので、今日はそれを考察していく。

 

キャラクターのバックグラウンドを知らないとエロくない

例えばAVでも大抵いきなりエロパートにいかないじゃないですか。いや、見てる側は飛ばすかも知んないけど、基本的にはどのAVでも前振りがある。

具体的にはインタビューとか。

デビュー作なんかでは必ずインタビューパートがある。

 

あれはどういう意味があるかというと、要するに「感情移入しろ!」ってことです。この子が今までどんな人生を歩んできたかを知れっ!てことです。

 

「高校時代はどう過ごしてきたの?」

「えっと…生徒会長をやっていて…真面目で勉強ばかりしていました…」

「へーじゃあ彼氏はいた?」

「いえ…そのころは彼氏なんて全然…」

「初めて付き合ったのはいつ?」

「えっと…大学一年生で…」

みたいな。

 

そうすると僕らは「え!そんな真面目な子がAVに!!どんな乱れた姿を見せてくれるんだろう!!」ってなるんです。これがなくいきなりエロシーンに行ってしまっては…ねぇ。もうただ裸の人じゃないですか。ただ裸の人。

 

それまでパンツすら強固に守ってきた人のパンツを見れるから興奮するんです。ToLoveるはどうでしょう?パンツ、守れてるキャラいる???いや、守ろうという意思を見せるキャラはいても、守れてない。3才の子供に落とされる城をわざわざ落としたい人いる??

 

そう、結局は頑張って読んできて、ようやく見れて初めて興奮は訪れるんです。

 

正常と異常

昔さ、僕はデザインの学校に通ってたんだけどその時にヌードデッサンの授業があったんですよ。で、始まる前までは興奮してたんですよ。やべー!女の裸だ!!って。で、いざ授業が始まると、別室で待機してたモデルさんがデッサン室に入ってきて、なんの前触れもなくバスローブ?みたいのをファサッて当たり前のように脱ぐの。もう恥じらいも何もなく当たり前のようにファサッて。

 

そうされるとさ、こっちもなんか「あれ?裸ってそんな恥ずかしいものだったっけ?」って感覚になっちゃうんだよね。なんというか、裸でいるのが当たり前って感じでまじで興奮とか一ミリもなかったんだよね。

 

例えばこれが普通の服、例えばパンツにブラにTシャツデニムとかだったのを一枚一枚徐々に脱いでいったらちょっと「おぉ…」ってなるかもしんないけど、一枚脱いでバーンだとなんの感動も生まれない。

 

つまりだ。要するにエロってのは日常との乖離じゃないといけないですよ。

 

それでいうとToLoveるなんかはもうエロくて当たり前なんですよね。毎話必ずお色気シーンがある。違うんすよね。それだとまさに上記のヌードデッサンと一緒。あぁいつものやつね。みたいな。それでいいんだったらエロ漫画読むわっていう。だからエロとは日常になっちゃったら終わりなんです。

 

それでいうと、いちご100%やI""Sなんかは日常シーンは割としっかりストーリーを作ってる。あ、いちごは微妙っちゃ微妙か。I""Sはまじでそう。あれはお色気漫画じゃなくて恋愛漫画だからエロシーンはそこまで多くない。一貴のモヤモヤした心を書いていてパンツすら出ない回が頻繁にある。だからお色気シーンが非日常として成り立つ。

 

お色気漫画はお色気漫画であってはいけない

要するに、エロを主軸とした漫画でエロは無理なんです。あんなもんに興奮するのは風呂場の椅子の穴にまで興奮する小学生まで。あくまでメインパートは別軸のストーリーがあって、その流れの中でごく稀にお色気シーンが出てくる。それが至高。

終わり。