みなさん!!変態は好きですか!!!僕は好きです!!
メジャーなものってだいたい大衆ウケを狙った無難なものが多いじゃないですか。だからこそマニアと呼ばれる人はメジャーから離れてマニアックなものに突っ走る。そうすると結果誰にも理解できない境地に辿り着くものです。でもそれでいいじゃないですか。僕らは周りに理解されるために生きてるんじゃなくて僕がハッピーになるために生きてるんだから!!
と、そんな変態的な趣味思考を全て漫画にぶつけている変態漫画家がいます。それが押見修造。惡の華で名を挙げた変態。漫画家の中で変態と言ったらこの人以外にいない。描いてる作品ほとんどが変態思考。一部作品を挙げてみても…
・アバンギャルド夢子…男性器のことばっか考えてる変態女子の話
・スイートプールサイド…剛毛に悩む女子の話
・デビルエクスタシー…風俗で働くサキュバスの話
・ユウタイノヴァ…幽体離脱して初恋の人の家に忍び込む話
なにこれエロ漫画??全部そのまんまエロ漫画の設定にありそう。
全てに裸体が出てくる。絶対に女が脱ぐ。しかもそれがめっちゃ剛毛に悩む女子だったり、ド級のメンヘラだったり、暴力的だったり。絶対に普通のセックスなんかしない。それが押見修造漫画。頭がおかしい。押見修造の親、息子が日本中に向けて性癖公開してるの見てどんな気持ちなの。俺なら切腹もの。稀代に恥さらし漫画家。それが押見修造。しかもそれが大衆漫画雑誌で連載されているせいで知名度を得てる点で見るとぶっちゃけエロ漫画家よりもよっぽど恥。大好き。尊敬する。
吸血鬼と押見修造
ということで本日紹介するのは2019年4月に完結した押見修造の「パピネス」という漫画。「血の轍」がやばすぎてあんまり話題にならない漫画だけど、これも普通にやばい。
最近ちょっとその変態嗜好に変化があったのか、若干まともに寄せた作品が増えてきてはいるんだけど、(まともといってもエロ的なテーマとちょっとズレただけで十分すぎるほど頭はおかしい)そんな中で描かれたのが、「ハピネス」。
簡単なあらすじを紹介すると、吸血鬼に噛まれて吸血鬼になった男子高校生の話。
「ハピネス」という漫画の楽しみ方は、このど変態漫画家が吸血鬼というテーマをどう料理するのか?というところ。もうヤバイ匂いしかしない。押見修造と吸血鬼とか、名前の羅列から生臭い。鉄臭い。絶対グロい。画面いっぱい血まみれの光景が読む前からわかる。
やっぱり
引用元:ハピネス(押見修造)
知ってた。
そりゃーそう。押見修造が吸血鬼描いてこうならないわけない。血みどろ。漂流ネットカフェでもその片鱗を見せていたけども、この人は絶対にこうするよね。流血大好き。血が苦手な人は絶対読んじゃダメです。全編通してこんな感じなんで。
でもね、それが良い。押見修造はそうでなくっちゃ。普通ね、漫画って凄惨な描写って避けられるものなんですよ。だって、それをやってしまうと強烈に読者を選ぶから。内容知らずにうっかり子供が読んでしまったらマジでトラウマもの。絶対クレームの嵐。だから出版社的にも避けると思うんですよね。押見修造はそーゆーの全部無視。この人はいつも「普通ならやらない表現」をあえてやってくる。天才。これを載せる出版社も凄い。
そりゃー優しい表現を選んだ方が基本的には読まれやすい。人気が出やすい漫画になるんだけど、やっぱり漫画という表現の中でそういった「多くの人に読まれやすい漫画」ばかりだと刺激がなくなっちゃうじゃないですか。どれもこれも狭い倫理観の中で表現してたら面白くない。押見修造はそーゆーのをぶち壊してくれる。
スポーツで言うとマイナースポーツ
例えばONE PIECE、進撃、キングダムなんかをサッカー、野球、バスケとしたら、押見修造漫画はカバディ。多くの人には好かれないけど、好きな人はめちゃくちゃ好きって言うスポーツ。
多くの漫画家はみんなメジャースポーツを目指すだろうけど押見修造はたった一人でカバディをめちゃめちゃやってるイメージ。マジで好きな人だけ好きでいてくれれば良いと言うスタンス。カッケェ。好き。
パピネスも当然それで、本来吸血鬼漫画で描かれなかったような血みどろのグロい描写なんかがバンバン出てくる。さらに本来漫画では避けられがちや宗教的な価値観だったり、そーゆー禁忌をどんどん犯してくる。もちろんヒロイン?もヘーキでズタボロにされる。
引用元:ハピネス(押見修造)
ヒロインの乳首切り取るとか絶対ダメでしょ。読みながら「ヤベーよ」って声が出る。何がハピネスだよ。
展開もいちいち漫画的なテンプレを大きく外れてくる。先の展開が全然読めないから読む手が止まらなくなります。
そーゆーヤバイ描写が平気な人にはおすすめ。惡の華、血の轍とはまた違ったヤバさのある漫画です。僕は凄い好き。ぜひ読んでみては。
本日は以上。それでは。