普通さ、どんな漫画家の漫画だろうと新作を読む前って「面白いのかな?」とか不安になるじゃないですか。前作が抜群に面白かろうと、その次の作品は「あれ?」なんて良くある。なんだけども、ごく一部。そんな心配をせずに読める漫画家さんがいます。
その一人がねむようこさん。最近新作「君に会えたら何て言おう」が連載開始したということで、昨日に引き続き今日もこの人について書いていく。
独特なリズム感と細かいネタが面白い
なぜねむようこさんの漫画は「面白くないかも」という不安がいらないのか?それはすっごい単純にいうと、この人の漫画の面白さは“設定”とかそーゆーのじゃないから。
ねむようこさんの描くリズム感だったり、細かいネタだったり、台詞回しだったり、心理描写の仕方だったり、キャラクターだったりそういうものが面白いんだよね。
引用元:ふつつかなヨメですが!
「男のカーストに母親は存在しねぇんだよ!」「別レイヤー!」みたいな小気味いい台詞回しだったり、滑稽なじじいだったり、こーゆー読者を飽きさせない小ネタがいちいち面白い。
ねむようこさんの漫画ってどれもなんだか淡々とした物語なんだけども、読んでみると退屈を感じる暇がない。これといって特徴はないんだけどページを読む手が止まらない。言うなればつい開いちゃうスマホゲーの感覚。
ありません?「なにが面白いんだろう?」と思いながら毎日開いちゃうスマホゲー。僕は最近アーチャー伝説というファミコンの「魔界村」をスマホ版にしたようなしょうもないゲームを「しょうもない」と思いながら毎日開いてる。あの感覚に近い。
多分この人中世のヨーロッパの話だろうが、大奥の話だろうが、売れないバンドマンの話だろうが絶対に面白いものを描く。それぐらいの安心感がある。
ということで今回紹介するのは、「ふつつかなヨメですが!」全4巻。
元ヤン×妻入り
すげー簡単にあらすじを説明すると
“元ヤンの女が相手の実家に嫁入り、ところが旦那は海外に期間不明の出張!?元ヤンがバレるわけにもいかないけど、一般的な嫁的な家事なんて何にもできない小麦。一体どうなる!?”
ってお話です。
引用元:ふつつかなヨメですが!
主婦版のGTO。嘘です。元ヤンが主人公と言うと暴力とか出てきそうだけど全く出てこないからご安心を。
この漫画、上記のコマの通り、最初は「家事ができない小麦がどう旦那家族に馴染むのか!?」がメインテーマだと思ってたんだけど…だけども…。
引用元:ふつつかなヨメですが!
友達に教えてもらってすぐに解決しちゃいます。いやだって言うて家事ですし…。料理洗濯掃除なんて別にちょっとやればすぐできるもので、小麦ちゃんもすぐに習得しちゃいます。
えぇ…この先の展開どうすんの…。
主人公交代
と思いながら読んでいたら…
引用元:ふつつかなヨメですが!
あれ!?いつの間にか旦那の弟が主人公?になってる!?
いや、確かに物語の序盤ではこの旦那の弟「大」視点での物語だったのに、いつも間にか嫁「小麦」視点になってたんだけども、2巻ではいつの間にか優に家事もこなせるようになってしまった小麦ちゃん。その辺りからもう完全に旦那の弟「大」が小麦さんを好きになって「大」視点で物語が進む。
あれ??これはラブコメだったのか??
兄の嫁とのラブコメとか無理
引用元:ふつつかなヨメですが!
そりゃーそう。そりゃーそうでしょ。
いくらなんでも旦那の嫁。つまり義理の姉との恋愛とか無理。
こんな感じで大くんのラブコメ展開と小麦の元ヤンバレ疑惑!?展開が目まぐるしく変わっていく漫画です。
かわいい
引用元:ふつつかなヨメですが!
ねむようこさんの描く女の子。いつもめちゃくちゃかわいいと思っちゃうんだけど俺だけですか?なんと言うか、漫画特有のキャラクター感みたいなものがないんですよね。空想上の人物感みたいな?作られたキャラクター感?みたいなものがない。
キャラクターがみんな実際にいそうなぐらい描写がリアル。だから上記のように、漫画のキャラクターが嬉しそうにしてるとこっちまで嬉しくなる。
「ふつつかなヨメですが!」。ねむようこ特有の小ネタや、リアルな心理描写が満載でめちゃくちゃ面白いです。おすすめ。
新作「君に会えたら何て言おう」も楽しみですね。
本日は以上。それでは。