先日書いた記事。「漫画「ラジエーションハウス」の面白さとモリタイシ先生の変態性について - Flappy-Magazine」をツイッターに投稿したところ、そこそこのいいねとRTを頂きまして、していただいた方、本当にありがとうございます。一円にもならないこのブログですが、書く気力が湧いてきます。
なのですが…記事についてのありがたいコメントなどを見てみるとすごく気になったことがあるんですよね。
いでじゅう、懐かしいなー。
— かみのとあかり@月曜南ヨ34a (@akarikam) 2019年6月29日
確かにあの頃からそう言う所変わってないのにそっち方面で攻めるのか。原作今度読んでみよう。 https://t.co/0i7KfNmC2D
いでじゅうはいいぞ。
— NO WAY MAGAZINE #16製作中 (@nowaymagazine) 2019年6月29日
漫画「ラジエーションハウス」の面白さとモリタイシ先生の変態性について https://t.co/dDjcdZndix @hinou_hitoさんから
いでじゅう!が20年前なのにショックを受けてる。
— シゲ@魚好き (@sakanasige) 2019年6月29日
あの、コメント頂いた記事の中で「いでじゅう!」の話したの、下記の…
この一行だけなんですが…。(一応画像は貼ったものの)
ラジエーションハウスの話してるのに、コメントはほぼたった一行しかない「いでじゅう!」のことばかり。というか僕の中で「いでじゅう!」ってめちゃくちゃマイナー漫画で、一部のガチの漫画好きだけが知ってるような漫画だと思ってたんだけど、もしかして、めっちゃ人気あったの??
とまぁこんな風に「いでじゅう!」の話ばかりされると気になっちゃうじゃないですか。当時友達の家で全巻読んだけど、漠然としか覚えてなくて改めて昨日今日にかけて全巻読んでみました。
今日はそんな「いでじゅう!」が約20年前の漫画にも関わらず、なぜ人の記憶に残るのか?を考えながら紹介しようと思う。
ゆるい稲中
初期のキャラの人相なんかめちゃくちゃ稲中に寄せてる。
引用元:いでじゅう!
皮村の顔面とか、そのまま稲中にいてもおかしくないぐらい。
ストーリーも初期はほぼギャグ漫画で、下ネタやしょうもないネタが満載。
引用元:いでじゅう!
初期はガチでほぼ稲中。絵がそれほど癖がないから稲中よりも手を伸ばしやすいけど、内容はほぼ稲中のそれ。
レビューサイトでも下記のようなコメントばかり。
・稲中を柔道にしてサンデー向きにマイルドにしている側面はあるが(それでも担当からさえ気持ち悪いとされたものはある)、パワーの点でも劣化
引用元:作品データベース
ではなぜ、この漫画がそれほど人の記憶に残る人気作品となったのか。
キャラが全員いいやつ
改めて読んでみて、この20年近く前の漫画がこんなにもみんなの記憶に残ってるのか。理由がわかりました。
「いでじゅう!」に出てくるキャラクター。全員めちゃくちゃいいやつなんですよね。最初ただのすけべキャラだった皮村なんかも後半になるにつれて、後輩の恋の相談役になり後輩をめちゃめちゃ心配する。
引用元:いでじゅう!
一番変態的であった藤原は、中盤からみんなの保護者のように正しい道を示してあげる聖人になる。
これが…
引用元:いでじゅう!
こう。
引用元:いでじゅう!
三浦さんは優しいしベリ子は可愛い。
引用元:いでじゅう!
ヒロインの森ちゃんなんか、google検索に入れると
すぐに「森桃里 かわいい」とサジェクトされる勢い。さらにgoogle検索一ページ目の記事でも絶賛の嵐。
こんなヒロイン他にいる?
このように、この漫画のキャラクターはどいつもこいつも魅力的すぎるんですよね。だからもっとこいつらを見たいと思ってしまうし、林田の恋を素直に応援したくなる。
チョメジのインパクトが強すぎる
さらに記憶に残る要素として、藤原のチョンマゲ。チョメジというキャラのインパクトが強すぎる。
引用元:いでじゅう!
チョンマゲが動くし喋るし人格を持ってるというもうそれだけでイかれてるのに、さらに強いし頭がいいし正論を吐くという万能すぎるキャラ。
こいつのキャラが確立されてからオチとして頻繁に登場する。ズルイ。
柔道漫画なのに柔道はしない
一巻の表紙はこんな感じでまさに柔道漫画!感満載なのに…
引用元:いでじゅう!
その後の表紙では一切柔道着姿は出てこない。
5巻?あたりでようやく大会に出場となるも…
引用元:いでじゅう!
これ
引用元:いでじゅう!
まさかの大会パートというスポーツ漫画で一番重要な場面で一試合もしないという暴挙。作者完全に柔道を捨ててる。
20年前の自分には絵がエロい
引用元:いでじゅう!
「ラジエーションハウス」では主に尻へのこだわりがすごいけど、このころのモリタイシ先生はどうやら胸派だったらしく、胸の書き込みがすごい。
今見るとそうでもないけど、小学生のころに読んだ自分の思い出の中では、ちょっとエッチな漫画と認識してた記憶がある。
モリタイシ漫画の特徴
と、「いでじゅう!」を読みながら気づいてしまったんですが、モリタイシ先生の漫画。ほとんど“冴えない男が憧れの女性に頑張ってアプローチしてるのに一切気づいてもらえない”という展開じゃないですか??
あれ?「いでじゅう!」もそうだし、その後の「まねこい」もそう。連載中の「ラジエーションハウス」や「あそこで働くムスブさん」もそう。全て意中の女性を不器用な男が必死に追いかける漫画ばかり。
もしかしてモリタイシ先生。そういう恋愛しかしたことない…?いや、それを詮索するのは野暮ってもんですね。
この漫画もそうだけど、モリタイシ先生の漫画ってめちゃくちゃ読みやすいんですよね。結構漫画って読み手のカロリーを消費する漫画が多いと思うんです。なんというか「読み始めるのにプレッシャーがある漫画」というか。わかりますかね?
読みたいと思っているし読めば面白いけど、なかなか読み始められないみたいな。わかりやすいもので言えば今からワンピースを読み始めようと思うとプレッシャーがでかいじゃないですか。だって90巻以上あるし。別の例として、ミステリー系の漫画でも、読むのに少なからず脳みそを使うから疲れそうみたいな。あとはせっかく時間使って読んだ結果つまんなかったらやだなぁ。みたいな。
どんな漫画にもそういう「読み始めまでのプレッシャー」ってあるんだけど、ことモリタイシさんの漫画に関してはマジでそれがないんですよね。
なぜなら、上記のように「意中の女性を不器用な男が必死に追いかける漫画」というモリタイシ先生の鉄板で面白い設定の漫画ばかりだし、あと、どの漫画でもキャラクターがいちいち魅力的だから、それだけで楽しめるという安心感がある。
だから漫画がめちゃくちゃ読みやすくなる。
「いでじゅう!」。連載開始が2002年ともはや約17年前の漫画ですが、今読んでも十分面白かったです。既読のかたはもう一度、未読の方は今からでもぜひ読んでみては?Amazonで1円から売ってます。
本日は以上。それでは。