現在イブニングで連載されている「創世のタイガ」。
マジでちょっとこれ、近年の漫画の中ではトップクラスに面白いんじゃないかってぐらい面白い。
この人ホーリーランドはヤングアニマル、自殺島はヤングジャンプ。創世のタイガはイブニングと、出版社を渡り歩いてはヒット作を連発してる天才。
大学の友人たちと研究旅行中、ある洞窟に入ってみると突然洞窟が崩れた。なんとか助かり洞窟を出てみると、そこは巨大な哺乳類とネアンデルタール人、そして人類の祖先となるホモサピエンスが生き残りを賭けてぶつかり合う混沌の時代となっていた。
という設定としてはよくあるタイムスリップもの。古代の世界でどう生きるか?といういわゆるサバイバルものの漫画。
先日、「グラシュロス」というサバイバル漫画が読者をバカにしすぎているという内容の記事を書いたのだが、同じサバイバル漫画なのにここまで面白さに違いが出るのかと驚いておる次第です。
この漫画、基本的な図式は現代人VS古代生物という図式なんだけど、よくあるタイムスリップものと違うのが、そこには古代人(ホモ・サピエンスとネアンデルタール人)も生存していて、特にネアンデルタール人は自分たち以外の人をみたら見境なく襲ってくるということ。交流を一切持とうとしない。問答無用で襲ってくる上に、狩猟民族だから現代人よりもはるかに身体能力が高い。
つまり、自分たち以外全てが敵、しかも全部自分たちよりも強いという。序盤はマジで絶望しかなく、あ、絶対どんどん仲間死んでくやつだ。というハラハラ感が作中でずっとある。だから飽きることなく一気に読むことができる。
(創世のタイガ 著者:森恒二より引用)
ヒロインポジションがまさかの古代人
こーゆーサバイバル系って、だいたい主人公と一緒にタイムスリップした女の子がヒロインとなりがちなんだけども、
(創世のタイガ 著者:森恒二より引用)
明らかに可愛い現代人ユカとは全くいい感じにはならず意外や意外、
(創世のタイガ 著者:森恒二より引用)
ヒロインはこっち。バリバリの古代人ホモ・サピエンス。こえーよ。
僕割と漫画のヒロインは可愛ければ可愛いほどいいと思っちゃう派なもんで、だって、ヒロイン可愛くないと主人公に感情移入できなくない?なぜその子に好意を持つ??って思っちゃう。疑問が生まれると漫画に集中できないじゃないですか。
ところが、
(創世のタイガ 著者:森恒二より引用)
あ、あれ??
(創世のタイガ 著者:森恒二より引用)
か…可愛い…。ヤベェ。なぜこんなに女の子の照れた姿というのは可愛いのだろう。ユカもうタイガに寄るな。ティアリの恋路を邪魔するな。ティアリを傷つけたら俺が許さん。サバイバル漫画ではなくてティアリを愛でる漫画になってきてる気がするのは僕だけ??
ネアンデルタール人の気持ちを考える
ホモ・サピエンスと対立する古代人ネアンデルタール人。作中ではホモ・サピエンスは友好的で主人公たちにも最初は敵対していたが、徐々に打ち解けていく。ところがネアンデルタール人は野蛮で、見つけるなり襲いかかってくる。
(創世のタイガ 著者:森恒二より引用)
と、作中では敵として描かれているネアンデルタール人なんですが、もし自分がネアンデルタール人の立場だったらと考えたんですが、どうでしょう?
例えば今の僕らの立場では、肌の色も服装も全く異なる人類が地上に降り立ってくるわけです。そして僕らの前に立っている立っているわけですよ。
言ってみれば、緑色の肌をして、全身タイツのような銀色の服を着た人が現れるわけです。どうでしょう?ぶっちゃけ宇宙人としか思わないですよね。そんでもって、こっちを見てくるわけですよ。「あ、地球侵略に来たな。」と思うじゃないですか。
多分普通に通報しますよね。相手が武器持ってたら完全に「殺される!」と思いますよね。やられる前にヤラねば!ってなりますよね。
あれ?ネアンデルタール人、別に野蛮じゃなくね??むしろ家族や身内を守るために必死なだけじゃね?宇宙人に向かっていく人がいたら、普通に勇敢だと思わね??
あれ??悪いのはどっち???
まぁティアリちゃんを傷つけたら僕が許しませんが。
(創世のタイガ 著者:森恒二より引用)
創世のタイガ。めちゃめちゃ面白いのでオススメです。ぜひ読んでみては。
本日は以上。それでは。