Flappy-Magazine

漫画を語る読み物マガジン

売れ線詰め込み卑怯漫画「天国大魔境」

 

このマンガがスゴイ!2019ランキング堂々一位!「天国大魔境」

毎回思うんだけど、「このマンガがスゴイ」ランキングってなんなの?これ誰がどうやって決めてんの??毎年めちゃくちゃフューチャーされるけど、このランキングそんなスゴイものなの??

と思って調べてみたところ、

このマンガがすごい!』は、宝島社が発行するマンガ紹介ムック

大学の漫画研究会、書店員、ライター、イラストレーター、編集者、評論家、俳優、声優、放送作家、お笑い芸人、ミュージシャン、スポーツ選手、アイドル、小中学生、マンガ系の専門学校生など、有名無名問わず、70〜200名前後のアンケート参加者が、前年10月1日から発行年9月30日までに単行本が発売されたタイトルの中から、最もお薦めしたい5作品をランク付けし、1位10点、2位9点、3位8点、4位7点、5位6点として計算し、総合順位を決定する

wikipediaより引用

 

とのこと。うん。

漫画研究会、書店員、ライター、イラストレーター、編集者、マンガ系の専門学校生

この辺りはまぁわかる。マンガに関係してそうだし。ライターはよくわからんけど。

 

ただ、

評論家、俳優、声優、放送作家、お笑い芸人、ミュージシャン、スポーツ選手、アイドル、小中学生

 こいつら何?マンガ一ミリも関係なくね?こいつら入れるなら最初っから無作為に選んだ人たちでよくね?バロンドール決めるのにサッカーに興味もない人に投票させるようなものじゃね?それどうなの。捻くれ者が組織票投票しまくって全く有名じゃない選手がバロンドールになりそう。田代砲の再現。

 

どうやら「このマンガがスゴイ」のムック本内では著名人のコメントも寄せられているとのこと。こうなってくると色々おかしなことが起こる。

 

なぜなら、人間ってのは、自分が良いと思ったものを紹介するときに、必ずしも面白いと思ったものを紹介するわけではない。そこには必ず、「これを良いとオススメしたときに自分はどう思われるか?」という思惑が入り込む。いつだってそう。

 

たとえ熟女ものが大好きでも、人に紹介するときは引かれない程度のマジックミラー号を紹介するし、ドラゴンボールが大好きでも、あまりにメジャーなものを紹介してもダサいという思惑が発動する。

 

それによって、「これを良いと言っておけばカッコがつく」というものが選ばれやすい。たとえば映画で言えば「ショーシャンクの空に」が異常なほど評価されるのはそう言った思惑から生まれる。本当はトトロが世界一面白い映画だと思っていても、アニメ映画でもうすでに評価されている映画を評価するのは、世間の評価に乗ったみたいで格好がつかないのだ。

 

ということで、「このマンガがスゴイ!」のランキングはこう言った思惑の上で成り立つ。だから超メジャーどころよりちょっと癖があるけどオススメすると漫画詳しい感が演出できるような、マイナーだけどわかりやすいものが乗りやすい。

 

そんなことを念頭に置いた上での、2019年この漫画がスゴイ第一位。

 

 そりゃあ売れる「天国大魔境」

たまたま漫喫に行ったところ、陳列棚の一番目立つところ、「このマンガがスゴイ!2019」の特設だ棚の堂々第一位に君臨している漫画が「天国大魔境」。

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(天国大魔境一巻より)

 

作者は「それでも町は廻ってる」でおなじみの石黒正数さん。

これね。ずるい。卑怯。評価されるのもわかる。

 

ちなみに二位が「メタモルフォーゼの箱庭」という婦女子のおばあちゃんの話。わかりやすくこれ評価しとけばカッコつくの典型。

 

まぁそれは置いておいて、「天国大魔境」がどんな話かっていうと、最近売れ線漫画でよくある設定。

約束のネヴァーランド。進撃の巨人なんかにも共通する終わりかけた世界で一部の壁で守られた空間で生活するという状況。売れ線漫画の鉄板設定。ウォールマリア法(今考えた)。ジャンルとしては多分SF。

 

ところが、この漫画の面白いところは、守られた壁内側の世界と荒れた壁の外側の世界が両方描かれていること。しかも外側がまぁいうてちょっと荒れた世界って感じ。

 

しかも中と外の世界で見た目がそっくりな人物が存在している。この辺はまだ謎。

 

散りばめられた売れ線要素

この漫画、売れ線要素がいたるところに散りばめられている。

前述のウォールマリア法然り。

 

それをいくつか紹介しよう。

・残忍性

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(天国大魔境一巻より)

 

人が簡単に死ぬ。最近のわかりやすく刺激的な売れ線要素としてのエログロ。「王様ゲーム」然り、「人狼系」の漫画しかり、中身なんて対してなくてもわかりやすく怖い展開にさえしておけばとりあえず読まれるという無料で読めた漫画村が作り出したやばい価値観。人はお金を払うと多くの楽しめる要素を求めるけど、無料ならわかりやすさを求める典型。

ここでは無料だからという前提で書いたけど、やっぱり人はなぜか人がコロコロ死ぬ漫画を好む。なんでだろ。心理的な欲求かなんかあるのかな。

 

・下ネタとちょいエロ要素

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(天国大魔境一巻より)

 

なんで下ネタって面白いんですかね?う●こだけで一生笑える。そーゆー下ネタをナチュラルに混ぜ込む要素とここで画像は出さないけど、おっぱいとか普通に描かれている。稀におっぱいさえ描かれてれば読む層もいる始末。こわ。

 

・攻略無理ゲーなヤベー敵

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(天国大魔境一巻より)

 

 

敵がヤベー。強そう。一見すると勝ち目がなさそうな巨体と攻撃性。

進撃でいうと巨人。

 

・オレツエー

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(天国大魔境一巻より)

主人公の異常な強さ。雑魚を一蹴。

異世界転生モノのお決まり。スライムが最強だったり、ワンパンチで全ての敵を倒したり。主人公に感情移入できる人ほどこういう展開を好む傾向がありそう。大体の漫画では最強な理由がそれなりに説明されるものだけど、この漫画ではなんか知らんが強い。クソ強い。

 

わかりやすく面白い

とまあここまで書いたけど、まだ何にも謎ばかりの漫画だけど、人が面白いと感じる売れ線要素がいたるところに散りばめられていて、続きが読みたくなる漫画です。

端的に言ったら、「約束のネバーランド」と「進撃の巨人」と「冒険ロマン」みたいなものの複合技の一本って感じ。結構誰にでも楽しめる漫画な気がします。オススメ。